年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
「えー、必要ないです。それじゃあ私が目立てないじゃないですか」
……この子は、いったいなにを考えているのだろう。
その瞬間、隣にいた征爾君と鷹野君の表情がわずかに変わったのを、私は見逃さなかった。ふたりとも、ほんの少しだが確かに怒りを滲ませた。
私は慌てて深く頭を下げた。
「私がそばで彼女をフォローします。本当に申し訳ありません。ご迷惑をおかけしました。……再開をお願いします」
無駄に時間を取らせたくなかった。
この忙しい中、協力してくれている人たちに、これ以上迷惑はかけたくない。それだけだった。