キスはボルドーに染めて
「そういえば、陽菜美にはまだ見せてなかったな」
夜も深まった頃、蒼生が何かを思い出したように低い声を出した。
甘い時間の余韻に浸るように、蒼生の腕の中にいた陽菜美は、「え?」と首を傾げるとベッドの中で顔を上げる。
蒼生はゆっくりと身体を起こすと、サイドテーブルに置いてあった自分の仕事用の鞄に手を伸ばした。
「これを」
しばらくして、そこからファイルを取り出した蒼生は、それを陽菜美の前に差し出す。
蒼生から資料を受け取った陽菜美は、身体を起こすとそのままパラパラとページをめくった。
どうも書かれているのは、新規企画の今後の進行スケジュールのようだ。
蒼生が三社の打ち合わせに行った時のものだろう。
――そういえばあの日、打ち合わせから戻った蒼生さんが、私が飛んで喜ぶ話があるって言っていたような……。
そんな事を思い出しながら、資料を上から順に目で追っていた陽菜美は、ある部分でぴたりと視線を止める。
「え……? これって……」
そこに書かれた文字に、陽菜美は目を見開くと、驚いた顔のまま蒼生を振り返った。
「な? 陽菜美が飛んで喜ぶ話だろう?」
嬉しそうに、にんまりと笑う蒼生に、陽菜美は満面の笑みで大きくうなずくと、再びぎゅっと蒼生に抱きついたのだ。
夜も深まった頃、蒼生が何かを思い出したように低い声を出した。
甘い時間の余韻に浸るように、蒼生の腕の中にいた陽菜美は、「え?」と首を傾げるとベッドの中で顔を上げる。
蒼生はゆっくりと身体を起こすと、サイドテーブルに置いてあった自分の仕事用の鞄に手を伸ばした。
「これを」
しばらくして、そこからファイルを取り出した蒼生は、それを陽菜美の前に差し出す。
蒼生から資料を受け取った陽菜美は、身体を起こすとそのままパラパラとページをめくった。
どうも書かれているのは、新規企画の今後の進行スケジュールのようだ。
蒼生が三社の打ち合わせに行った時のものだろう。
――そういえばあの日、打ち合わせから戻った蒼生さんが、私が飛んで喜ぶ話があるって言っていたような……。
そんな事を思い出しながら、資料を上から順に目で追っていた陽菜美は、ある部分でぴたりと視線を止める。
「え……? これって……」
そこに書かれた文字に、陽菜美は目を見開くと、驚いた顔のまま蒼生を振り返った。
「な? 陽菜美が飛んで喜ぶ話だろう?」
嬉しそうに、にんまりと笑う蒼生に、陽菜美は満面の笑みで大きくうなずくと、再びぎゅっと蒼生に抱きついたのだ。