キスはボルドーに染めて
しばらくしてそっと目線を戻すと、蒼生はもう涼しい顔でサンドイッチを口に運んでいた。
――ゴマ、食べちゃったし……。どういうつもりよ。
陽菜美はさっきまで目の前にあった、やけに艶っぽく見える蒼生の唇をそっと見つめる。
そしてきゅんと息苦しくなる胸元に手を当てた。
――きっともう、そうだったんだ……。
陽菜美はきゅっと手に力を入れると、小さく自分にうなずいた。
――私の中で、蒼生さんへの気持ちが、どうしようもない程に膨らんでしまっているんだ。
いつもはちゃめちゃだと言いながらも、陽菜美を助け、守ってくれる蒼生。
蒼生の仕草や言葉に触れる度、もっとこの人に近づきたいと思ってしまう。
――私、蒼生さんが好き。
「どうかしたか?」
蒼生が不思議そうに陽菜美の顔を覗き込む。
「どうもしません!」
慌てて顔を背けた陽菜美を楽しむように、蒼生はいつもの笑顔であははと声を上げている。
――あぁ、本当に好きだな。この笑顔……。
陽菜美はつられるように肩を揺らしながら、この笑顔をいつまでも見つめていたいと心の中で願った。
――ゴマ、食べちゃったし……。どういうつもりよ。
陽菜美はさっきまで目の前にあった、やけに艶っぽく見える蒼生の唇をそっと見つめる。
そしてきゅんと息苦しくなる胸元に手を当てた。
――きっともう、そうだったんだ……。
陽菜美はきゅっと手に力を入れると、小さく自分にうなずいた。
――私の中で、蒼生さんへの気持ちが、どうしようもない程に膨らんでしまっているんだ。
いつもはちゃめちゃだと言いながらも、陽菜美を助け、守ってくれる蒼生。
蒼生の仕草や言葉に触れる度、もっとこの人に近づきたいと思ってしまう。
――私、蒼生さんが好き。
「どうかしたか?」
蒼生が不思議そうに陽菜美の顔を覗き込む。
「どうもしません!」
慌てて顔を背けた陽菜美を楽しむように、蒼生はいつもの笑顔であははと声を上げている。
――あぁ、本当に好きだな。この笑顔……。
陽菜美はつられるように肩を揺らしながら、この笑顔をいつまでも見つめていたいと心の中で願った。