スターリーキューピッド
驚きながらも、あっさりと答えてくれた。


親切で頼れる、か。

確かに、昔から美月は、七海の遊び相手になってくれたり、集まる時は手作りお菓子を差し入れしてくれたりと、優しく面倒見がいい。


委員会の仕事に関しては、まさに、かゆいところに手が届く。

先回りして資料を準備してくれたり、言葉に詰まった時はさりげなく耳打ちしてくれたり。おかげで毎回スムーズに進行できている。


はじめは、無理やり任せてしまったかなと罪悪感を抱いていたが、どうやら1年の頃は全学期とも委員会をやっていたようで。

今ではクラスの右腕的存在として、先生からも頼りにされているほど。


「ふふふっ」

「な、なんだよ」

「わかりやすくて面白いなーって」


わかりやすい……? 一体何が?

クスクスと笑う整二をジト目で見つめていると……。


「好きなんだね、四居さんのこと」

「なっ……!」
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