スターリーキューピッド
馬場くんと朝佳ちゃんが、コソッと私たちに耳打ちする。
肩を揺すっている彼は、おじいさんがネットで家電を注文してしまい、その隣にいる彼女は、妹さんが親のスマホでゲームに課金しようとした。
他にも、サブスクを解約、口座から大金を引き出す……など。
彼の発言を信じた人たちが、何かしらの行動を起こし、それが原因でトラブルに発展してしまったとのこと。
「黙ってないで何か言ったらどうなの!?」
「……ごめん」
のどから絞り出したような苦しい声色に、胸が締めつけられる。
振り返ったら、飛び交っていた数々の予言に比べたら、1番現実味があった。
噂を真に受けない私の両親でさえも、『ありえそうだね』と、珍しく肯定的な態度を示していたんだもん。
「……わかるよ、みんなの気持ち」
心臓が激しく音を立てる中、恐る恐る口を挟む。
「私も、はじめは信じてなかったけど、聞いてるうちに、そうなのかな? って、少し揺らいだから」
「やっぱ副委員長もそうおも──」
「でも、大人数で責め立てるのは良くないよ」
肩を揺すっている彼は、おじいさんがネットで家電を注文してしまい、その隣にいる彼女は、妹さんが親のスマホでゲームに課金しようとした。
他にも、サブスクを解約、口座から大金を引き出す……など。
彼の発言を信じた人たちが、何かしらの行動を起こし、それが原因でトラブルに発展してしまったとのこと。
「黙ってないで何か言ったらどうなの!?」
「……ごめん」
のどから絞り出したような苦しい声色に、胸が締めつけられる。
振り返ったら、飛び交っていた数々の予言に比べたら、1番現実味があった。
噂を真に受けない私の両親でさえも、『ありえそうだね』と、珍しく肯定的な態度を示していたんだもん。
「……わかるよ、みんなの気持ち」
心臓が激しく音を立てる中、恐る恐る口を挟む。
「私も、はじめは信じてなかったけど、聞いてるうちに、そうなのかな? って、少し揺らいだから」
「やっぱ副委員長もそうおも──」
「でも、大人数で責め立てるのは良くないよ」