スターリーキューピッド
ふいに名前を呼ばれて顔を向けると、早見さんが私を見て微笑んでいた。


「はじめ……2度目ましてか。バレー部の早見 朝佳(あさか)です。よろしくね」

「こちらこそっ。四居 美月といいます。部活は、帰宅部ですっ」


ペコッと頭を下げて自己紹介。クラスがわかったところで、早速校舎の中へ。

教室に向かい、黒板に貼られた座席表を見てみたら……。


「番号近かったから、予想はしてたけど……」

「別の意味で強運すぎだろ」

「あははっ! ここまで来たら運命共同体だな!」


場所を確認し、後ろの席に着席。

前は早見さん、左斜め前は馬場くん、左隣は明吾。仲良くすっぽり同じ班に収まった。


「なんか懐かしいな。この並び」

「うん。場所も同じだったよね」


明吾と顔を合わせて、ふふふっと笑い合う。

クラスがかぶるのは通算10回目。その中で隣の席になるのは3回目。実に小学校4年生ぶり。

そうそう。あの時もこんな感じで。列は逆だったけど、ちょうど窓際のあたりだったっけ。
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