スターリーキューピッド




「ノート回収しまーす。後ろから前に回してくださーい」


3時間目終了後。教卓に立った明吾がノートを提出するよう呼びかけた。

漢字ノートを朝佳ちゃんに渡し、席を立って明吾の元へ。


「よし、それじゃ運びますか」

「うん」


山積みになったノートを2人で分け合って持つ。

といっても、渡されたのは全体の3分の1以下だけど……。


「重くない?」

「全然。むしろ軽いよ」


ドアを開け、職員室へ向かう。

今学期の委員長と副委員長を担うことになった私たち。

だけど、お互い立候補したわけではなく──。



『続いては、今学期の委員会についてですが……』
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