スターリーキューピッド
買い物袋を両手に持ち、溜め息をつく友清くん。ジト目と声色から、不機嫌モードだと見て取れた。

アクセサリーを眺める彼女を観察する。


ベージュ系の明るい髪、柄物のシャツ、タイトなミニスカート。

紙袋の量からお金はそれなりに持ってそうだから、大学生か社会人かな。

親戚……ではないよね。そもそも人間じゃないし。彼女もいないって言ってたもんね。


だとすると、多分この人は──。


「よっ、整二!」


彼女の正体を推測していたら、明吾が友清くんに声をかけた。身を隠す暇もなく、2人の目が私たちに向く。


「明吾! 四居さんも」

「奇遇だな〜! そっちは買い物?」

「うん。つっても、無理やり付き合わされた感じだけどな」

「ちょっと! 人聞きの悪い言い方しないでよ!」


やってきたお姉さんが、友清くんの脇腹を肘で小突いた。

外見は、元気で気の強いギャル。

木星さんに続き、とても惑星とは思えないほどの化けっぷりだ。
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