スターリーキューピッド
登校してきた友清くんが、私と朝佳ちゃんの間にやってきた。


「なんの話してたの?」

「GWの話! 明吾と四居さんとバッタリ出くわしたんだよな?」

「あの後どうなった? 腕は大丈夫だった?」

「無事にもげたよ。パンは自分で持ってくれたけど、待ってる間がもう……」


自身の腕をポンポンと叩きながら、「いい筋トレになったよ」と苦笑いを浮かべている。なんと解散するまで持たされたらしい。

あんな量を、数時間もずっとはきついよね。ただでさえ細身なのに。夏休みに入ったらまた連れ回すのかな……。


話に花を咲かせていたら、チャイムが鳴り、担任の先生が入ってきた。

今月の行事予定表をもらい、中間テストについての説明を聞いていると、突如視界の端から手が伸びてきて……。


「え、っと……?」

「見たら明吾に回して」


先生の目を盗んで、メモ用紙を渡してきた。

なんだろう。クラス全員への伝言とか?

首を傾げつつそっと開くと……。


『昼休み、体育館の裏に来てほしい。相談がある。byセイジ』
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