スターリーキューピッド
「おーい! こっちこっち~!」


駅前の広場に出ると、手を振る愛香さんを見つけた。


「美月ちゃん! 来てくれてありがとう!」

「いえ、こちらこそ。誘ってくださってありがとうございます」


ちょうど3週間ぶりの再会。よっぽど嬉しかったのか、ぎゅううっと包み込むように握手された。

頭はポニーテール、服は赤いパーカーに淡い色のデニムパンツで、足元はスニーカー。

カジュアルだけれど、シワも汚れもなく、毛先まで綺麗に巻かれている。

オシャレさんは細かいところまでこだわってるんだなぁ。


「これから移動するけど、門限はある?」

「何時ってのは決まってないんですけど、暗くなる前にとは言われてるので、6時半ぐらいですかね」

「俺もそれくらい。遅くても7時には戻ってこいって」

「6時半と7時ね。了解っ」


それぞれの門限が確認できたところで、早速出発。

愛香さんの案内で、近くのショッピングモールにやってきた。
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