スターリーキューピッド
チラリと、彼の目が私に向いた。

うん、そうだね。

建前では成人と未成年。

でも実際は、億単位で離れてるからね。まぁ、友清くんにも言えることなんだけども。


「嫌なら断っていいから」

「ううん! 全然! あんま遠いとこは難しいけど、隣町くらいなら大丈夫!」

「私も。近場なら多分大丈夫だと思うけど、一応聞いてみるね」

「ありがとう……! 日付とか行き先とかはあとで連絡するから! 希望があれば遠慮なく言って!」


「助かったよ〜!」と心の声が聞こえてきそうな勢いで、ぶんぶんと激しく握手してきた。

天真爛漫のイケイケギャルと、引っ込み思案のビビり副委員長。

キャラも性格も全く違うのに、一体どこを気に入ってくれたんだろう……。

単純に、惑星の化身と友達になれる人ってどんな人なんだろう? という興味本位からなのかな……?






中間テストが終わった、5月下旬の日曜日。愛香さんとのお出掛けの日がやってきた。

明吾は馬場くんとの約束があったため、3人で会うことに。

友清くんと最寄り駅で落ち合い、電車で隣町へ。
< 65 / 136 >

この作品をシェア

pagetop