スターリーキューピッド
ルンルン気分の愛香さんと、和やかな表情を浮かべる深上さん。そんな2人の後ろで様子をうかがう。

ストライプ柄のシャツに濃いめのデニムパンツ。

服装はラフな反面、顔立ちは凛々しく厳かな印象で、話し方も静かで落ち着きがある。

50代後半くらいかな? 校長先生と同世代っぽい。

すると、私の存在に気づいた彼が近くにやってきて……。


「はじめまして。トキヤマ ゲンジと申します。うちの若造たちがお世話になっております」

「こちらこそ、はじめましてっ。四居 美月と申しますっ」


威圧感に圧倒されつつ、慌てて名乗る。

若造たちということは、恐らく……。


「ゲンジぃは何買ったの〜? え、惑星ケーキ?」

「孫たちに買ってきてほしいと頼まれてな」

「わぁお、孫ちゃんワイルドだね〜」

「いや……ワイルドというよりサイコだろ……」


こそっと、深上さんが愛香さんにツッコミを入れる。

どうやら土星出身の方のようだ。
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