ひと夏の星に名前をつけるなら
「でも、ことちゃんは変わらなくていいよ。きっとそのままのほうが、星と似合う」

そう言われて、私は目を逸らした。

少しだけ、恥ずかしかったから。

「アルは、星になりたいと思ったことある?」

「あるかも。消えない光になれたらいいなって。誰かが寂しい夜に空を見上げたとき、そこにずっといられたらいいなって思う」

その声が、夜風と一緒に胸に入ってくる。


「……それ、ずるいね」

「どうして?」

「そんなふうに言われたら、寂しい夜がちょっと恋しくなるじゃん」

アルが目を見開き、それから少しだけ照れたように笑った。

その笑顔に、また流れ星が重なる。
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