ひと夏の星に名前をつけるなら
夏の空が、少しずつ薄くなっていく。

昼間の空は、あんなに真っ青だったのに、ここ数日はどこか霞がかって見えた。

「明後日には帰るんだって?」

おばあちゃんが、食卓でぽつりとそう言った。

私は頷きながら、夏野菜たっぷりのサラダを食べる。

「……今年もあっという間だね」

「そうだね。来たときより、なんだか顔が柔らかくなった気がするよ」

言葉にして答えなかったけれど、心のどこかで「そうかもしれない」と思った。

この夏、私はたぶん、いや、確実に変わった。

理由は言わなくてもわかる。
< 18 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop