私のことが必要ないなんて言わせません!【菱水シリーズ③】
梶井さんはタイを背後の椅子に投げ捨てた。
私が話すまで、そこから動かないつもりだろうか。
もうすぐコンサートなのに!?
焦って、私が口を開いた。
思っていることを全部言わなきゃ!
「私は梶井さんじゃないと嫌なの!他の人とは絶対付き合わないからね!最後まで梶井さんは私のこと愛してくれきゃだめ!」
『なんだ、その逆プロポーズは』
気が付くと梶井さんが笑っていた。
あ、あれ?
プロポーズ?
『なにを言うのかと思ったら。結婚しようって話か』
「ち、ちがっ……!」
『わかった。最期まで一緒にいよう』
そうじゃないって、そうなんだけど。
結婚をおねだりしたわけじゃないのっ!
そう言おうと思ったところで、邪魔が入った。
画面の向こうで梶井さんの名前が呼ばれる声がした。
梶井さんがドイツ語で返事をする。
そして、またこっちに顔を向けた。
『望未。来週、帰国した時、お前の親に挨拶するから、そう伝えておいてくれ。俺は今からリハがあるからな」
「あ、うん、コンサート頑張って……」
『俺はお前といい加減に付き合ってない。心配するな。ちゃんと指輪は買っておく』
私が話すまで、そこから動かないつもりだろうか。
もうすぐコンサートなのに!?
焦って、私が口を開いた。
思っていることを全部言わなきゃ!
「私は梶井さんじゃないと嫌なの!他の人とは絶対付き合わないからね!最後まで梶井さんは私のこと愛してくれきゃだめ!」
『なんだ、その逆プロポーズは』
気が付くと梶井さんが笑っていた。
あ、あれ?
プロポーズ?
『なにを言うのかと思ったら。結婚しようって話か』
「ち、ちがっ……!」
『わかった。最期まで一緒にいよう』
そうじゃないって、そうなんだけど。
結婚をおねだりしたわけじゃないのっ!
そう言おうと思ったところで、邪魔が入った。
画面の向こうで梶井さんの名前が呼ばれる声がした。
梶井さんがドイツ語で返事をする。
そして、またこっちに顔を向けた。
『望未。来週、帰国した時、お前の親に挨拶するから、そう伝えておいてくれ。俺は今からリハがあるからな」
「あ、うん、コンサート頑張って……」
『俺はお前といい加減に付き合ってない。心配するな。ちゃんと指輪は買っておく』