転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
 なんだか嫌な予感がしたユキリは、口元を引き攣らせて彼の言葉を待つ。
 するとマイセルは、予想通りの内容を紡ぎ出し――こちらの逃げ道を塞いできた。

「僕は始めて出会った時から、君が好きだよ。24時間365日、ユキリのことを考え続けているほど……」
「そうなんだ……」
「だからこそ。君と離れ離れになるなんて、耐えられない。そんなことになったら、きっと気が狂ってしまうよ」
「そう、かな……? 殿下なら案外、私よりもっと素敵なご令嬢と出会って幸せに……」
「ユキリ」

 ーー今の言葉は、殿下にとっては地雷だったようだ。
 彼は上半身を起こしていたユキリの両肩を掴んでベッドへ押し倒すと、そのままこちらの身体に覆い被さってきた。

(だ、大ピンチだわ……!)

 マイセルは苦しそうに瞳を潤ませ、なぜ自分の気持ちを受け入れてくれないのかと訴えかけている。

(好きでもなんでもないのにお付き合いを了承するほうが、問題ですもの……!)

 自分の気持ちには嘘をつけない。
 だからこそ、ユキリはずっと伝えているはずなのに――なぜ彼は、ここまで執着するのだろうか?

「こうやって僕に迫られて、本当にドキドキしないの?」
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