転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
「そうですね」
「お認めになるのでしたら――」
「恋敵を貶めるために、何度も命を奪おうとしてきた人には、言われたくありません」
「なんですって?」

 プライドの高いランカが聞き返してきたのは、ユキリにとって好都合だった。

(私はただで、この学園を去るつもりはないんだから……)

 日本には、転んでもただでは起きない、と言うことわざがある。
 何度妨害を受け、泥水に埋もれて地を這いつくばることになったとしても――。

(原作に存在しないモブ同士……)

 ユキリは必ず、ルアーナ公爵の足を引っ張って――地獄へ叩き落としてやる。

(あんたも、道連れにするから!)

 大好きなティナを傷つけた彼女だけは、絶対に許さない。
 そんな想いを込めて瞳の奥にゆらゆらと怒りの炎を灯らせたユキリは、ルアーナ公爵令嬢と対峙した。
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