転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
(聖女としての暮らしは、思っていたよりは自由があった……)
1日3回教会で祈りを捧げ、白を基調とした神聖な衣装に身を包む以外には、特に決まりはないらしい。
胸元に肌見放さずつけている、家族とお揃いのブローチを奪われなく済んだことにほっとしながら、なんのトラブルもない穏やかな日々を過ごす。
(殿下が言うほど、生活環境は悪くないみたいだけど……?)
神殿の敷地内であれば、誰かに許可を得ることなく自由に出入りが可能と知ったユキリは、暇さえあれば神聖なる敷地の隅々を探検し、安全に外へ出られる抜け道がないかを探った。
「これはこれは、聖女様」
「今日も大変麗しく……」
「ああ……。ありがとうございます」
すれ違う神官達は、誰もがユキリを聖女様と崇める。
(私は聖女なんて崇め奉られるような、神聖な存在ではないのになぁ……)
それに歯がゆさを感じながらも、こんなところで真の聖女はティナなんですなど言えるはずもない。
ユキリは渋々、その呼び方を受け入れて生活していると――。
「計画は、順調に進んでいます」
「殿下はまだ、愛だの恋だのと大騒ぎしているのか」
「そのようです」
1日3回教会で祈りを捧げ、白を基調とした神聖な衣装に身を包む以外には、特に決まりはないらしい。
胸元に肌見放さずつけている、家族とお揃いのブローチを奪われなく済んだことにほっとしながら、なんのトラブルもない穏やかな日々を過ごす。
(殿下が言うほど、生活環境は悪くないみたいだけど……?)
神殿の敷地内であれば、誰かに許可を得ることなく自由に出入りが可能と知ったユキリは、暇さえあれば神聖なる敷地の隅々を探検し、安全に外へ出られる抜け道がないかを探った。
「これはこれは、聖女様」
「今日も大変麗しく……」
「ああ……。ありがとうございます」
すれ違う神官達は、誰もがユキリを聖女様と崇める。
(私は聖女なんて崇め奉られるような、神聖な存在ではないのになぁ……)
それに歯がゆさを感じながらも、こんなところで真の聖女はティナなんですなど言えるはずもない。
ユキリは渋々、その呼び方を受け入れて生活していると――。
「計画は、順調に進んでいます」
「殿下はまだ、愛だの恋だのと大騒ぎしているのか」
「そのようです」