転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
(まぁ、いいや。この夢のおかげで、大事な情報が手に入ったし……)

 ラクア男爵家に生まれたユキリは双子の弟、ユイガ・タダヌスに溺愛されている。
 だが、家族の前でも心を閉ざしていた。
 その理由がなんなのか、当時はわからなかったが――前世の記憶を思い出した今なら、よくわかる。

(私は浅倉雪莉として命を落としたことを、受け入れられなかったんだ……)

 ようやくロンドルートの攻略に成功し、これから2人のイチャイチャを堪能しようとした矢先に死んでしまったのだ。
 異世界で別人として新たな人生を歩むなど、考えられなかった。

 ――でも、今は違う。

(せっかく恋ラヴァの世界に転生したんだもん! できる限り原作通りの未来になるように、ティナのサポートをしなくちゃ!)

 ロンティナを成立させるためなら、なんでもしてみせる。
 そう心を新たにしたユキリは、眠りから目覚めた。
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