転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
(んん? どう言うこと? 私が青薔薇なら……。形見、とか……?)
想像したくもない未来を脳裏に思い描いて露骨に顔を顰めれば、不安そうな彼の姿が目に映る。
(いけない。ユイガは何も、悪くないのに……!)
ユキリはすぐに青薔薇のブローチを両手に乗せると、口元を綻ばせた。
「ありがとう。ユイガ。大事にするね」
「姉さんの喜ぶ姿が見られるなど……! 俺はなんて、果報者なんだ……!」
「もう、大袈裟だよ……」
弟は衣服の汚れを厭わずに、その場へ崩れ落ちる。
その姿を目にしたユキリは呆れながらも、2人で父親が身につける白薔薇のネクタイピンを購入し、店を出たのだが……。
「あまり長居するのは、よくないだろう。他に買いたいものは?」
「ない」
「そうか。なら……」
「ラクア男爵令嬢! ようやく見つけましたわ~!」
――その直後、事件は起きた。
金髪の縦ロールを二つ結びにした少女が、甲高い声を上げてユキリの前に立ち塞がったのだ。
(この子、誰……?)
恋ラヴァで目にしたこともなければ、ユキリ・ラクアの記憶にも存在しない。
そんな彼女を不思議そうに見つめていれば、その姿はすぐさま自分を庇うように立つ弟の背中によって覆い隠されてしまう。
想像したくもない未来を脳裏に思い描いて露骨に顔を顰めれば、不安そうな彼の姿が目に映る。
(いけない。ユイガは何も、悪くないのに……!)
ユキリはすぐに青薔薇のブローチを両手に乗せると、口元を綻ばせた。
「ありがとう。ユイガ。大事にするね」
「姉さんの喜ぶ姿が見られるなど……! 俺はなんて、果報者なんだ……!」
「もう、大袈裟だよ……」
弟は衣服の汚れを厭わずに、その場へ崩れ落ちる。
その姿を目にしたユキリは呆れながらも、2人で父親が身につける白薔薇のネクタイピンを購入し、店を出たのだが……。
「あまり長居するのは、よくないだろう。他に買いたいものは?」
「ない」
「そうか。なら……」
「ラクア男爵令嬢! ようやく見つけましたわ~!」
――その直後、事件は起きた。
金髪の縦ロールを二つ結びにした少女が、甲高い声を上げてユキリの前に立ち塞がったのだ。
(この子、誰……?)
恋ラヴァで目にしたこともなければ、ユキリ・ラクアの記憶にも存在しない。
そんな彼女を不思議そうに見つめていれば、その姿はすぐさま自分を庇うように立つ弟の背中によって覆い隠されてしまう。