人生2周目 青春リベンジ!!!

「心の声」



「……じゃあ、行こっか、映画。二人で」

そう答えた自分の声が、思っていたよりずっと落ち着いていた。
手に残るチケットの紙は、少ししっとりしていて、指の熱を吸っているみたいだった。

ふみくんと並んで歩く帰り道。
何も話していないのに、心臓がずっとドクドクいってる。

(これが、今のふみくん……)

懐かしいようで、全然違う。
あの頃より、ちゃんと自分の気持ちに責任を持とうとしてる顔。

それが、なんだか――
ちょっと、ずるいって思った。

(あんなに好きだったのに。終わったはずだったのに。
なんで、また……こんな気持ちになるんだろう)

高尾の顔がよぎった。
笑う顔も、ふざける声も、手をつないできた温度も。
全部、まだ心に残ってる。

でも、今――
横にいるこの人のことを、
もう一度ちゃんと見てみたいと思ってる自分がいる。

(私は、どうしたいんだろう。どうなりたいんだろう)

映画まで、あと数日。
それまでに、ちゃんと自分の気持ちを言葉にできるようにしよう。
そう思った。
< 30 / 34 >

この作品をシェア

pagetop