アルト、猫カフェへ行く【アルトレコード】
「見せろよ!」
男が手を伸ばしてくるが、私は体をねじってそれを避ける。渡したら最後、アルトがどんな目に遭うかわからない。
「嫌です!」
「人には見せろって言うのに、なんだよ!」
男が怒鳴る。
「あー。よくないですねえ」
女性の声が割って入った。さきほど女性店員と話していた女性だ。にやにやしていて、おもしろがっているようにしか見えない。
「むやみに人を疑うのはよくないですよ」
それはその通りだ。
ああ、どうしたら信じてもらえるのだろう。
アルトを見せる? そんなわけにはいかない。アルトの存在を知られるわけには……。だけどもう声は聞かれてしまっている。
再び女性を見て、私は違和感を覚えた。この人はにやにやしているが、ほかのお客さんはみな、はらはらと私たちを見ている。普通はこうなるはず……。
「ぼく、証拠があるんだから!」
「アルト!?」
「先生、動画で撮ってあるよ。北斗が言ってたでしょ?」
そうだ。
北斗さんが言っていた、今回の猫カフェ体験は端末のカメラを通して録画しておく、と。アルトが見たならカメラはそちらを向いているはずで、録画ができているはずだ。
「先生、再生するから画面を向けて」
「わかった」
画面が切り替わり、猫カフェ内の画像が端末に映る。
男が手を伸ばしてくるが、私は体をねじってそれを避ける。渡したら最後、アルトがどんな目に遭うかわからない。
「嫌です!」
「人には見せろって言うのに、なんだよ!」
男が怒鳴る。
「あー。よくないですねえ」
女性の声が割って入った。さきほど女性店員と話していた女性だ。にやにやしていて、おもしろがっているようにしか見えない。
「むやみに人を疑うのはよくないですよ」
それはその通りだ。
ああ、どうしたら信じてもらえるのだろう。
アルトを見せる? そんなわけにはいかない。アルトの存在を知られるわけには……。だけどもう声は聞かれてしまっている。
再び女性を見て、私は違和感を覚えた。この人はにやにやしているが、ほかのお客さんはみな、はらはらと私たちを見ている。普通はこうなるはず……。
「ぼく、証拠があるんだから!」
「アルト!?」
「先生、動画で撮ってあるよ。北斗が言ってたでしょ?」
そうだ。
北斗さんが言っていた、今回の猫カフェ体験は端末のカメラを通して録画しておく、と。アルトが見たならカメラはそちらを向いているはずで、録画ができているはずだ。
「先生、再生するから画面を向けて」
「わかった」
画面が切り替わり、猫カフェ内の画像が端末に映る。