家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
そして、王族方が私たちの席に近づいてくる。

品のある微笑みと、堂々たる姿勢。

そのすべてが、まるで物語の中の存在のようで、私は思わず憧れの眼差しを向けてしまった。

「そういえばさっき、セレンシア王女……誰かと話していなかった?」

セドリックがふと私に問いかける。

「実はね、ルシアとお話されていたの。」

「えっ?」セドリックが驚いた様子で眉を上げる。

「また何かしでかしたのか?ルシア……」

「そうなのよ。セレンシア王女を、レオンの愛人だって決めつけて……」

「なんだって?」

セドリックが眉をひそめた。

「王女は丁寧に否定してくださったけれど、周囲は驚いていたわ。王族を愛人呼ばわりなんて……」

「……ルシア、本当に貴族社会で生きる覚悟があるのか、心配になってきたな。」

彼の言葉に、私もただ黙って頷くしかなかった。

王族の一団は、ついに私たちの目の前までやって来ていた。
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