家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
そして驚いた事に、今度は両親そろって顔を出した。

だが、一度離婚話が出た夫婦。

二人の間には、はっきりとした距離ができていた。

「今度は何?」

私は少し警戒しながら聞いた。

すると母が言った。

「セドリックが、屋敷を買い取ったのよ。」

「ええ?」

私は思わず声を上げた。

確かに「なんとかする」と言っていたけれど、まさか買い取るなんて――。

「クラリス、お前の旦那は……信じられん男だな。」

父が、苦笑いを浮かべながら一枚の書類を差し出してきた。

私は手に取って、その内容を読んだ。

《この土地、屋敷はセドリック・グレイバーンの所有とし……》

「本当に買っちゃったのね……」
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