セフ彼柊くんと本気の恋

だから僕はこう思う事にした
女性は簡単に男を捨てる
それなら最初から本気になんかならないで、僕が都合よく女性を利用してやろうって

綾子さんに捨てられて1週間
僕にもう一つショックな事があった

久しぶりに母親から話があると呼び出されて出向くと、そこで僕は人生で一番ショックなことを言われた

「柊、あなたには生まれつき子供を作る能力がないの。あなたは昔から病弱で、不安になって調べてもらったの。ごめんね黙ってて。でもあなたももう20歳だから、知っておいた方がいいと思って」
淡々と言う母親
えっ。。僕の頭は真っ白になった
そんな事僕は知りたくなんかなかった

あーそっか
だから僕は捨てられたんだ
僕が不能で不完全だから、両親も綾子さんも僕を捨てたんだ

外に出ると雨がザーザー降って来た
傘はない
僕は雨に打たれて立ち尽くした
でも、僕の名前はあめのひいらぎだから、今の僕にぴったりだからいいか
涙が出て来た
雨に濡れてるから泣いてるのバレないからいいか
目の前には絶望しかない

そんな僕に1人の女性が声をかけた
「あの？そんなに雨に打たれてたら風邪ひきますよ？」