セフ彼柊くんと本気の恋
お姉さんの名前は亜衣子さんと言う名前だった
亜衣子さんは本当にお人好しな人で、優しい人なんだろうなと思った
後は世間知らずなんだろうなとも思った
普段から男を拾い慣れてるわけじゃなさそうだし、多分僕に声をかけたのも何かやましい裏がある訳じゃなくて、むしろ裏表なんてない人なんだろうなと、簡単に分析できた

後ろから抱きついても動揺しているくらいだから、男関係もそこまで慣れてなさそう
でも服が濡れてるからと言ったら男物の服が差し出されたから男はいたんだなとちょっと悲しくなった
服は元カレの物だと言っていた
まだ元カレのことが忘れられてないんだろうな

「亜衣子さんの寂しさ僕が埋めてあげる」
そう言えば大抵の人は心が動く

案の定動揺している

年齢を聞かれて僕は面白くなった
年なんか気にするんだ
僕は20歳と正直に答えた
亜衣子さんは29だった
9コ上か
綾子さんより一つしただな

「あと、誕生日おめでとう」
不意にそう言われて僕は驚いた
誰も祝ってくれなかった言葉をこの人は言ってくれるんだな
本当に優しいいい人なんだな
僕は感激して泣きそうになった
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