突然、課長と秘密の関係になりました
犯罪者が犯行現場に戻ってくるみたいに、一度付き合った女性たちが父のもとに戻ってきてるとか?
彰宏がそんな妙な妄想をしているうちに、昴はすぐに退院になった。
舞台稽古はあまりできないが、なんとか本番には間に合いそうだということだった。
朱鷺子は甲斐甲斐しく昴の世話をしていて。
何処からか聞きつけた兄弟の誰かの母親が昴に見舞いの花を贈ってきても、特に動じる様子もなかった。
今、昴に愛されているのは自分だけだと信じているからだろう。
確かに、昴は結婚相手には、よく尽くすし、誠実だ。
問題は、それがいつも、どの相手でも、ということなのだが――。
一方、一彩は、昴が実の父かもしれないと聞いても、今までとそう変わりない態度だった。