突然、課長と秘密の関係になりました
 


「あー、例の記事ね。
 妹だって言ったのにねー」

 ごめんね、と家に帰ると浩司に謝られた。

 彰宏がその記事を見ながら、余計なことを言う。

「お前が、
『こういう地球に優しそうな、良い香りがして良い音楽の流れている店に行くと、自分もお洒落な人になった気がする』
 とか、阿呆なことを言っていた日の写真か」

 ……いや、なるじゃないですか。
 店に入っただけで、そういう気分に。

 あなたはならないんですか?

 ねえ? と一彩は心の中だけで呼びかける。

「ところで、取材の話が来てるんだけど。
 『僕と家族の在り方』みたいなの。

 どうしようか? 受けていい?」
と浩司は全員に訊く。

「別に僕はいいけど」
と昴は言った。
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