突然、課長と秘密の関係になりました
彰宏が欠伸を噛み殺しながら自動販売機で珈琲を買っていると、
「課長っ」
と思い詰めた顔の黒須がやってきた。
一彩の同期だが、物怖じしない、結構面白い奴なので、気に入っている。
「お疲れ」
と言ったが、黒須は責めるような目で、自分を見て言う。
「課長と一彩、一瞬の関係ってなんなんですかっ。
あんな寂しいこと、一彩に言わさないでくださいっ。
課長のことは尊敬していますが。
あなたといても、一彩は悲しむだけなんじゃないですかっ?」
眠い目に珈琲の湯気を浴びて、目をしばたたきながら、彰宏は言った。
「いや、あいつといて、悲しいのは俺と浩司だが――」
「は?」