突然、課長と秘密の関係になりました
 


「じゃ、失礼します~」

 昼過ぎ、他の部署への届け物を済ませ、一彩が渡り廊下を歩いていると、社食でたまに見る、他の部署の女性が立ちはだかった。

 ちょっと目元がきつく、派手めのスーツを着た彼女は言う。

「ちょっとっ。
 調子に乗ってんじゃないの? 最近」

「お疲れ様です~」

 なにで因縁をつけられているのかわからないので、とりあえず、友好的な挨拶をして、素早く去ろうとする。

 だが、自分のこの友好的な挨拶は、聞く人によっては、

「……気が抜けすぎていて、舐めているように聞こえる」
 そうなのだが。

 残念ながら、この女性は、『舐めている』と受け取るタイプの人のようだった。
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