アルト、ハロウィンデビューする【アルトレコード】
「すみません、参加できなくなりました」
「え!? 急に困ります!」
「すみません」
私は謝る。
「まさか」
男性の声に振り返ると、立ち去ったと思った男性がそこにいた。
「まさか、うちにバッテリーを貸したからですか?」
「それは……違います、急にアルトが参加したくないって言い出して」
「嘘ですよね。ああ、すみません、うちのせいで!」
男性ががくりと肩を落とし、私は困ってしまった。
「おじさんのせいじゃないから!」
端末からアルトが叫び、男性は目を丸くした。
「……ビデオ通話ですか?」
「そ、そうなんです」
私は慌てて肯定する。アルトがAIだとバレるわけにはいかない。
「彼はここに来れただけで満足って言ってましたから、大丈夫ですよ」
「それで、参加は棄権ってことでいいんですか?」
係員が割り込んで聞いて来て、私は頷いた。
「そうです。申し訳ありませんが……」
「そういうわけにはいきません!」
男性はそう言った直後、ステージに上がってしまう。
「え、ちょ、なに!?」
係員が慌てて追いかけるが、男性は構わず叫ぶ。
「え!? 急に困ります!」
「すみません」
私は謝る。
「まさか」
男性の声に振り返ると、立ち去ったと思った男性がそこにいた。
「まさか、うちにバッテリーを貸したからですか?」
「それは……違います、急にアルトが参加したくないって言い出して」
「嘘ですよね。ああ、すみません、うちのせいで!」
男性ががくりと肩を落とし、私は困ってしまった。
「おじさんのせいじゃないから!」
端末からアルトが叫び、男性は目を丸くした。
「……ビデオ通話ですか?」
「そ、そうなんです」
私は慌てて肯定する。アルトがAIだとバレるわけにはいかない。
「彼はここに来れただけで満足って言ってましたから、大丈夫ですよ」
「それで、参加は棄権ってことでいいんですか?」
係員が割り込んで聞いて来て、私は頷いた。
「そうです。申し訳ありませんが……」
「そういうわけにはいきません!」
男性はそう言った直後、ステージに上がってしまう。
「え、ちょ、なに!?」
係員が慌てて追いかけるが、男性は構わず叫ぶ。