かわいさの暴力【アルトレコード】
「先生、大丈夫?」
「うん、大丈夫……」
だけど北斗さんはちょっと意地悪だ。
恨みがましい目を向けると、
「君の覚悟を試させてもらったよ」
北斗さんは苦笑して、それから真顔に戻る。
「最後に、ひとつだけ条件がある」
アルトが彼を見上げると、北斗さんは続けた。
「絶対に研究所の外には出さないこと。何度も言うけど、それ自体が機密だ」
「えー、じゃあお散歩はできないの?」
「研究所の敷地内ならいいよ」
「外じゃないの、つまんない……」
「アルト、わがまま言わないで」
「……ぼくと同じ、外に出られないんだね」
呟いてから、アルトは私を見上げる。
「いつか外に出られるようになるといいな……」
「いつか……できるよ。ううん、必ずそうなる」
私はアルトを見て言った。
「君は前向きだね」
北斗さんが眩しいものを見るように目を細めるから、私はにっこりと笑顔を返した。
いつか、アルトたちが自由に外で遊べる世界を作ること。きっとそれが私の使命なんだ、と心に刻んだ。
終
「うん、大丈夫……」
だけど北斗さんはちょっと意地悪だ。
恨みがましい目を向けると、
「君の覚悟を試させてもらったよ」
北斗さんは苦笑して、それから真顔に戻る。
「最後に、ひとつだけ条件がある」
アルトが彼を見上げると、北斗さんは続けた。
「絶対に研究所の外には出さないこと。何度も言うけど、それ自体が機密だ」
「えー、じゃあお散歩はできないの?」
「研究所の敷地内ならいいよ」
「外じゃないの、つまんない……」
「アルト、わがまま言わないで」
「……ぼくと同じ、外に出られないんだね」
呟いてから、アルトは私を見上げる。
「いつか外に出られるようになるといいな……」
「いつか……できるよ。ううん、必ずそうなる」
私はアルトを見て言った。
「君は前向きだね」
北斗さんが眩しいものを見るように目を細めるから、私はにっこりと笑顔を返した。
いつか、アルトたちが自由に外で遊べる世界を作ること。きっとそれが私の使命なんだ、と心に刻んだ。
終


