はいはい、こちら中野通交番です。 ただいま熱愛中。
そのおまけに徹底されたのがバカッター対策だった。 投稿された動画や文章が公開前に削除されるようになったんだ。
もちろん被害に遭った会社にはプラットホーム側から即時情報が伝わってとんでもないことになった。 個人情報も全て伝えられるから公開前に損害賠償を求められるようになったんだ。
そもそも世間的に見てバカッターって囃し立てるのも良くないよなあ。 あいつらはそれを冠だと思ってる。
これまでにいったいどれくらいのバカ騒ぎが炎上したことか、、、。 店内での動画撮影を規制する動きも有ったけど大手ではそこまで進まなかったんだよな。
そしたらその隙を突いて迷惑動画が噴出した。 終いには店員にお茶をぶっかけたりテンプラを投げ付けたりしてね。
そんなのを見せ付けられたものだから会社は全て店内撮影を禁止した。 写真撮影は条件付きだって。
いやいや、この30年で日本も社会がずいぶんと変わったぞ。 法律天国だったのに、要らない法律は全て廃止されたもんなあ。
役所が金を貯めこむのも禁止された。 当たり前だろう。
仕事を終えて帰ろうとしたら麻理が電話を掛けてくる。 「ああ、お父さん? あのさあ白菜とニンジンと豚肉を買ってきてくれないかなあ?」
「またかい?」 「いいでしょう? いい子いい子してあげるから。」
そう言われると買わざるを得なくなるんだよなあ。 あのお胸にはとことん弱くて。
それでスーパーに寄ってママチャリの篭に野菜をドンと詰め込んで帰るのであります。 それを台所にドンと置きますと麻理が帰ってくるのだよ。
「ただいまーーー。 お父さんありがとねえ。」 あの丸い顔でニコッとして台所に立つんだ。
たまにスカートを捲ってみる。 「えーーーーー?」
「どうしたの?」 「お前、寒くないのか?」
「何で?」 「ノーパンだから、、、、。」
「いいじゃない。 たまにはお父さんを萌えさせようと思って。」 「燃えちゃいますが。」
「いいのよ。 燃えたって。」 「死んでもいいってことか?」
「私のお尻を見て死ねたら本望でしょうよ。」 「そりゃそうだけど、、、。」
「やっぱりか。 私はお尻だけ愛されてたのね?」 「そんなわけ有るかーーーー。」
「だって認めたじゃない。」 「グググ、、、。」
「まあいいわ。 そういうところが好きなのよ お父さん。 今まで浮気一つしなかったんだからねえ。」 「出来ませんでしたけど、、、。」
「する気だったの? でも相手は居ないよなあ。」 「お前だけだ。」
「そうよねえ。 この辺じゃ、あなたのお目に掛かるような女は居ないもんねえ。」 そう言いながら麻理は不意に振り向いた。
「うわーーーー!」 「どうしたの?」
「包丁を持ったまま振り向くんじゃねえよ。」
「危ない危ない。 お父さんを刺し殺すとこだったわ。」 「冷や汗かかせるなあ。」
「後でたっぷり可愛がってあげるわよ。」 またまた麻理はニコッと笑った。
姉ちゃんはというとこちらはこちらでいつもの通りであります。 珍しくサボることも無くなって夜にはヘトヘトニなって帰ってきます。
「そろそろ退職させてもらったら?」 「そうだねえ。」
そう言いながら今日も仕事に出掛けるんです。 まあ頑張ってねえ。
和之はというとこちらはこちらで結婚する準備に追われております。 マンションに引っ越すみたい。
時々は彼女を連れてきてみんなで夕食を食べたりします。 麻理も嬉しそう。
「幸せだなあ。」 「何が?」
「あなたが居て和之が居て彼女まで居るのよ。 幸せじゃない。」 「そうだねえ。」
ウットリしている麻理の横顔を見るのは久しぶり。 平和な夜ですわ。
風呂が沸くまで時間が有るからYouTubeを散歩してみる。 今や自民党も立憲民主党も無くなってしまって保守党と改革党に別れている。
あの頃は凄まじい権力闘争が政治の定番でそのたびに政策がコロコロ変わったもんだから見ているこっちもハラハラしたもんだ。
おまけに金銭感覚のおかしなやつばかりでニュースになるのは金の話ばかり。 俺たちには到底実感すらわかないような札束でやったのやられたのって、、、。
そんなことが延々と繰り返されたもんだから議員個人の金の流れにもうるさくなった庶民が騒ぎを起こしたんだよな。
それで国会としても手を打たざるを得なくなって個人への献金は全て禁止された。 ついでに言えば議員である間は他の役職を全て退くことも明言された。
もちろん金を回すことも厳禁されたよ。 それが暴露された議員はその瞬間に辞職勧告を受けて辞職した。
そこまでやらないと庶民は納得しなかったんだ。 政治家は金に警戒感すら持ってなかったからね。
「企業献金は死活問題だ。」なんて平気で言い張るやつらも居たんだから。 それに比べたら今はどうだい?
企業献金は禁止、個人献金も党本部に一本化して年10万円まで。 そうすると他人の名前を使って献金するやつが居るから住民票の添付が義務化された。
役所では誰でもかんでも住民票を取り寄せられる仕組みを改めたから成りすまし受領も出来なくなった。 となると現金を持って議員宿舎へ集まるようになる。
それはそれで大問題になって宿舎の改造が進んだんだよな。 用件を伝えないとドアが開かない。 議員にやらせると嘘を吐いてでも中に入れるから管理会社が中に入ったわけだ。
そこまでやるのに15年も掛かってしまった。 いやいや大変だったろうなあ。
だから今では環流おじさんなんて居ないよ。 それだけ周りが儲からなくなったんだ。
「ねえねえ、お風呂に入ろうよ。」 麻理がニコニコしながら俺に言ってきた。
「よしよし。」 「また何か企んでるでしょう?」
「何をだよ?」 「このお胸を食べようと思ってるでしょう?」
「お前をぜーーーんぶ食べたいよ。」 「その口で?」
「悪いか?」 「小さすぎて入らないんじゃないかなあ?」
「ぶつ切りにして食べるからいいよ。」 「私を殺す気ね?」
「そうでーーす。」 「勝手にしろ。」
麻理が無効を向いたもんだからその隙を突いて押し倒した。 「食べられちゃったあ。」
「妻だからな。」 「エヘ。 やっぱりあなたは怪物ねえ。」
「何でだよ?」 「だって私みたいなブスじゃないと惚れないんだもん。」
「いいじゃねえか。 美人より可愛い女のほうが好きなんだから。」 「そうなの?」
「そりゃそうだよ。 美人だからっていい女だとは限らないんだぜ。」 「そうだよねえ。 不倫しまくる人も居るし金にしか興味が無い人も居るし、、、。」
「そいつらに比べたらお前は別格だよ。」 「そっか。 そうだったのか。」
「じゃなかったら30年もくっ付いてないって。」 「それより何よりお風呂入ろうよ。 裸じゃ寒いわ。」
そう言って麻理は浴室のサッシを開けたのであります。 この風呂も30年使ってきたわけだ。
年季の入った風呂だなあ。 湯をかぶると二人並んで湯に浸かる。
麻理はいつものように俺の肩に頭を載せてきた。 最初の頃は恥ずかしくてそんなことしなかったのになあ。
あのお人形さんも俺たちの部屋に飾ってある。 ちゃんと椅子に座らせてね。
あんまり日当たりがいいと溶けちゃうから押し入れを改造してそこに置いてある。 たまに麻理も抱っこされてるみたい。
洗いながらじーーーーーーっと見詰めてることが有る。 「どうしたんだよ?」
「見れば見るほど可愛いなって思って、、、。」 「そうなのか。」
「このお人形さん お父さんが見つけるまで倉庫の中で埃をかぶってたのよね? 可哀そうに。」 「そうだよなあ。 ずいぶん昔に作られたっていうから。」
「モデルになった人はどんな人だったんだろうね?」 「あそこに努めてた巡査の妹だよ。」
「妹さんか。 可愛かったんだろうなあ。」 「俺にはお前のほうがいいけど。」
麻理はお人形さんの頬っぺたを撫でるのでありますよ。 「今度生まれてきたら妹になってね。」
そう、麻理には妹が居ないんだ。 一人っ子だった。
ショップで見掛けた時、何かを感じたんだが、まさか結婚するとは俺も思わなかったよ。 飛び込んできた時には驚いた。
以来30年。 振り返ればあっという間だったな。
もちろん被害に遭った会社にはプラットホーム側から即時情報が伝わってとんでもないことになった。 個人情報も全て伝えられるから公開前に損害賠償を求められるようになったんだ。
そもそも世間的に見てバカッターって囃し立てるのも良くないよなあ。 あいつらはそれを冠だと思ってる。
これまでにいったいどれくらいのバカ騒ぎが炎上したことか、、、。 店内での動画撮影を規制する動きも有ったけど大手ではそこまで進まなかったんだよな。
そしたらその隙を突いて迷惑動画が噴出した。 終いには店員にお茶をぶっかけたりテンプラを投げ付けたりしてね。
そんなのを見せ付けられたものだから会社は全て店内撮影を禁止した。 写真撮影は条件付きだって。
いやいや、この30年で日本も社会がずいぶんと変わったぞ。 法律天国だったのに、要らない法律は全て廃止されたもんなあ。
役所が金を貯めこむのも禁止された。 当たり前だろう。
仕事を終えて帰ろうとしたら麻理が電話を掛けてくる。 「ああ、お父さん? あのさあ白菜とニンジンと豚肉を買ってきてくれないかなあ?」
「またかい?」 「いいでしょう? いい子いい子してあげるから。」
そう言われると買わざるを得なくなるんだよなあ。 あのお胸にはとことん弱くて。
それでスーパーに寄ってママチャリの篭に野菜をドンと詰め込んで帰るのであります。 それを台所にドンと置きますと麻理が帰ってくるのだよ。
「ただいまーーー。 お父さんありがとねえ。」 あの丸い顔でニコッとして台所に立つんだ。
たまにスカートを捲ってみる。 「えーーーーー?」
「どうしたの?」 「お前、寒くないのか?」
「何で?」 「ノーパンだから、、、、。」
「いいじゃない。 たまにはお父さんを萌えさせようと思って。」 「燃えちゃいますが。」
「いいのよ。 燃えたって。」 「死んでもいいってことか?」
「私のお尻を見て死ねたら本望でしょうよ。」 「そりゃそうだけど、、、。」
「やっぱりか。 私はお尻だけ愛されてたのね?」 「そんなわけ有るかーーーー。」
「だって認めたじゃない。」 「グググ、、、。」
「まあいいわ。 そういうところが好きなのよ お父さん。 今まで浮気一つしなかったんだからねえ。」 「出来ませんでしたけど、、、。」
「する気だったの? でも相手は居ないよなあ。」 「お前だけだ。」
「そうよねえ。 この辺じゃ、あなたのお目に掛かるような女は居ないもんねえ。」 そう言いながら麻理は不意に振り向いた。
「うわーーーー!」 「どうしたの?」
「包丁を持ったまま振り向くんじゃねえよ。」
「危ない危ない。 お父さんを刺し殺すとこだったわ。」 「冷や汗かかせるなあ。」
「後でたっぷり可愛がってあげるわよ。」 またまた麻理はニコッと笑った。
姉ちゃんはというとこちらはこちらでいつもの通りであります。 珍しくサボることも無くなって夜にはヘトヘトニなって帰ってきます。
「そろそろ退職させてもらったら?」 「そうだねえ。」
そう言いながら今日も仕事に出掛けるんです。 まあ頑張ってねえ。
和之はというとこちらはこちらで結婚する準備に追われております。 マンションに引っ越すみたい。
時々は彼女を連れてきてみんなで夕食を食べたりします。 麻理も嬉しそう。
「幸せだなあ。」 「何が?」
「あなたが居て和之が居て彼女まで居るのよ。 幸せじゃない。」 「そうだねえ。」
ウットリしている麻理の横顔を見るのは久しぶり。 平和な夜ですわ。
風呂が沸くまで時間が有るからYouTubeを散歩してみる。 今や自民党も立憲民主党も無くなってしまって保守党と改革党に別れている。
あの頃は凄まじい権力闘争が政治の定番でそのたびに政策がコロコロ変わったもんだから見ているこっちもハラハラしたもんだ。
おまけに金銭感覚のおかしなやつばかりでニュースになるのは金の話ばかり。 俺たちには到底実感すらわかないような札束でやったのやられたのって、、、。
そんなことが延々と繰り返されたもんだから議員個人の金の流れにもうるさくなった庶民が騒ぎを起こしたんだよな。
それで国会としても手を打たざるを得なくなって個人への献金は全て禁止された。 ついでに言えば議員である間は他の役職を全て退くことも明言された。
もちろん金を回すことも厳禁されたよ。 それが暴露された議員はその瞬間に辞職勧告を受けて辞職した。
そこまでやらないと庶民は納得しなかったんだ。 政治家は金に警戒感すら持ってなかったからね。
「企業献金は死活問題だ。」なんて平気で言い張るやつらも居たんだから。 それに比べたら今はどうだい?
企業献金は禁止、個人献金も党本部に一本化して年10万円まで。 そうすると他人の名前を使って献金するやつが居るから住民票の添付が義務化された。
役所では誰でもかんでも住民票を取り寄せられる仕組みを改めたから成りすまし受領も出来なくなった。 となると現金を持って議員宿舎へ集まるようになる。
それはそれで大問題になって宿舎の改造が進んだんだよな。 用件を伝えないとドアが開かない。 議員にやらせると嘘を吐いてでも中に入れるから管理会社が中に入ったわけだ。
そこまでやるのに15年も掛かってしまった。 いやいや大変だったろうなあ。
だから今では環流おじさんなんて居ないよ。 それだけ周りが儲からなくなったんだ。
「ねえねえ、お風呂に入ろうよ。」 麻理がニコニコしながら俺に言ってきた。
「よしよし。」 「また何か企んでるでしょう?」
「何をだよ?」 「このお胸を食べようと思ってるでしょう?」
「お前をぜーーーんぶ食べたいよ。」 「その口で?」
「悪いか?」 「小さすぎて入らないんじゃないかなあ?」
「ぶつ切りにして食べるからいいよ。」 「私を殺す気ね?」
「そうでーーす。」 「勝手にしろ。」
麻理が無効を向いたもんだからその隙を突いて押し倒した。 「食べられちゃったあ。」
「妻だからな。」 「エヘ。 やっぱりあなたは怪物ねえ。」
「何でだよ?」 「だって私みたいなブスじゃないと惚れないんだもん。」
「いいじゃねえか。 美人より可愛い女のほうが好きなんだから。」 「そうなの?」
「そりゃそうだよ。 美人だからっていい女だとは限らないんだぜ。」 「そうだよねえ。 不倫しまくる人も居るし金にしか興味が無い人も居るし、、、。」
「そいつらに比べたらお前は別格だよ。」 「そっか。 そうだったのか。」
「じゃなかったら30年もくっ付いてないって。」 「それより何よりお風呂入ろうよ。 裸じゃ寒いわ。」
そう言って麻理は浴室のサッシを開けたのであります。 この風呂も30年使ってきたわけだ。
年季の入った風呂だなあ。 湯をかぶると二人並んで湯に浸かる。
麻理はいつものように俺の肩に頭を載せてきた。 最初の頃は恥ずかしくてそんなことしなかったのになあ。
あのお人形さんも俺たちの部屋に飾ってある。 ちゃんと椅子に座らせてね。
あんまり日当たりがいいと溶けちゃうから押し入れを改造してそこに置いてある。 たまに麻理も抱っこされてるみたい。
洗いながらじーーーーーーっと見詰めてることが有る。 「どうしたんだよ?」
「見れば見るほど可愛いなって思って、、、。」 「そうなのか。」
「このお人形さん お父さんが見つけるまで倉庫の中で埃をかぶってたのよね? 可哀そうに。」 「そうだよなあ。 ずいぶん昔に作られたっていうから。」
「モデルになった人はどんな人だったんだろうね?」 「あそこに努めてた巡査の妹だよ。」
「妹さんか。 可愛かったんだろうなあ。」 「俺にはお前のほうがいいけど。」
麻理はお人形さんの頬っぺたを撫でるのでありますよ。 「今度生まれてきたら妹になってね。」
そう、麻理には妹が居ないんだ。 一人っ子だった。
ショップで見掛けた時、何かを感じたんだが、まさか結婚するとは俺も思わなかったよ。 飛び込んできた時には驚いた。
以来30年。 振り返ればあっという間だったな。