執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~


「あのガキ、ムチャブリばかりさせて自分は高みの見物。本当に腹が立っていたんだよな。今回の誹謗中傷もそうだが、早く二人を別れさせろとうるせぇし。元々はあのガキが永江の跡取りを靡かせるのに失敗したくせにな」

 唾をまき散らしながら大槻は苛立ちを曝け出してくる。

「永江の跡取りも何を考えているんだか。金と親の地位がある女にすぐさま乗り換えると思ったのに」

 大槻は「気が知れない」と肩を竦める。

「セレブの夫を捕まえた友人の鼻を明かしたいってだけで、永江の跡取りと結婚したいって言うんだから。気が知れないわ」

 新たな真実が浮かび上がってきて、思わず怒りに身体が震えてしまう。真亜子は大槻と手を組んでいたのだ。

 ――そういえば、あのとき……。

 ふと脳裏に過ったのは、幹太が高熱を出して倒れた日。彼のマンションで真亜子に浴びせられた言葉の数々だ。

『やっぱり血は争えないのかしら。父子して人の足を引っ張るのがお上手だもの。特に貴女の父親なんてまさに天性のものかもしれないわね。まぁ、その恩恵を受けている人間もいるんでしょうけど』
< 142 / 158 >

この作品をシェア

pagetop