執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
「あのガキ、ムチャブリばかりさせて自分は高みの見物。本当に腹が立っていたんだよな。今回の誹謗中傷もそうだが、早く二人を別れさせろとうるせぇし。元々はあのガキが永江の跡取りを靡かせるのに失敗したくせにな」
唾をまき散らしながら大槻は苛立ちを曝け出してくる。
「永江の跡取りも何を考えているんだか。金と親の地位がある女にすぐさま乗り換えると思ったのに」
大槻は「気が知れない」と肩を竦める。
「セレブの夫を捕まえた友人の鼻を明かしたいってだけで、永江の跡取りと結婚したいって言うんだから。気が知れないわ」
新たな真実が浮かび上がってきて、思わず怒りに身体が震えてしまう。真亜子は大槻と手を組んでいたのだ。
――そういえば、あのとき……。
ふと脳裏に過ったのは、幹太が高熱を出して倒れた日。彼のマンションで真亜子に浴びせられた言葉の数々だ。
『やっぱり血は争えないのかしら。父子して人の足を引っ張るのがお上手だもの。特に貴女の父親なんてまさに天性のものかもしれないわね。まぁ、その恩恵を受けている人間もいるんでしょうけど』