執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
雫が不安がっているのだと悟ったのだろう。晶子は雫を慰めてくれる。
『でも大丈夫よ、雫。幹太くんと佐合さんがどうにかなることはないから! 雫は幹太くんの彼女として、どーんと構えていればいいの!』
「……うん、ありがとう」
晶子に心配をかけたくなくて、気丈な振りをした。だが、先程から声が震えそうになって仕方がない。
それを晶子に悟られたくなくて、凜とした声で言う。
「私、これから幹太くんのマンションへ行ってくるね。晶子ちゃん、教えてくれてありがとう」
『ううん』
晶子は返事をしたが、何か言いたげにしていることに気がつく。
雫は彼女の優しさを感じながら、お礼を言う。
『佐合さんのこと、言いづらかったでしょう? それなのに言ってくれてありがとうね、晶子ちゃん」
このあと雫が幹太のマンションへと出向けば、真亜子と鉢合わせになる可能性が高い。
だからこそ、佐合真亜子という女性の存在を前もって雫の耳に入れた方がいいと考えてくれたのだろう。
いきなり真亜子にマウントを取られた場合、雫は慌てふためいて何も言えない可能性がある。