執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
それを危惧して、晶子は言いづらいのに敢えて教えてくれたのだ。
その気持ちに気がついているよ、と伝えると、晶子は鼻をスンと鳴らした。
『私はね、ずっとずっと雫を応援しているんだから。当たり前でしょ!』
どこか照れ隠しのように言ったあと、『何かあったら連絡して』と心強い言葉を残して通話が切れた。
スマホを手にしたまま一度入った改札を出て、コンビニに寄ってゼリーなどの口当たりがいいものを購入する。そして、駅前のタクシー乗り場へと向かった。
ちょうど一台止まっており、ホッとしながらタクシーに乗り込む。
ここから幹太が一人暮らしをしているマンションは、車で十五分ほどの場所にある。
電車より車の方が早く到着するはずだ。
到着する前にと幹太にメッセージを送るのだけれど既読にはならず、不安が押し寄せてくる。
真亜子のことも気がかりだが、なにより幹太の身体が心配だ。
高熱が出ているということは、体力が落ちて眠ってしまっているかもしれない。
一秒でも早く彼に会いたいと願いつつ、もどかしい気持ちでタクシーに揺られる。