探偵男子たちが強すぎる
◆対処班と栄養係◇
──静空くんが来て、数日。
謎のままだったはがきサイズの白紙について、静空くんに何か知らないか聞いてみたら、
『おれにもあったよ』
『これ、なんなん?なーんも書いとらんし』
『俺たち全員に白紙をよこすことになんの意味があるわけ?』
『あららー二人とも分からなかったのかー』
どうやら静空くんはすでに意味が分かっているようで。
『あぶり出しだよ』
『あぶり出し!?っそういうことだったん!?』
二人はすぐに紙をあぶりにキッチンにいき、浮き出た文章を読み上げた。
【仲間が増えるよッ】と。
『……なんやこれ』
『わざわざあぶり出しとか小細工するようなもんじゃないだろ』
うん……自分の親のことだけど、何してんだろって思ってしまった。
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程よく仲間が揃い、学園生活に慣れてきたのもあって、わたしたちは昼休みに静空くんが落ちたベンチがある庭に集まっていた。
あえて草の上に丸く座り、依頼を進めようという話になったものの、学園内では軽々と依頼について話すことが出来ないからそこをどうにかしたい、と。
「なんか、ええ場所ないんか。周りの目を気にせず依頼話出来るとこ。ここもだいぶ目立つ。校舎から丸見えやし。どうや、情報屋はん」
ひとり仰向けになった静空くん。
「んーと……空き教室は今んとこないよ。ただ、物置き状態の教室ならうまいこと理由つけて貸してもらえるかもだけど」
「その理由作りが難しいな。編入生だらけプラス、ただのパソコンマニアだし」
「でも生徒会長に言えばなんとかなるかもー。学生で唯一事情知ってるわけだしさ」
生徒会長……白河くんか。
依頼のためだけでなく、生徒からも怪しまれない空き教室の確保の仕方……わたし、ちょっとひらめいたかも。