探偵男子たちが強すぎる
編入初日、新たな制服を身につけ、新たな学校生活に楽しみって気持ちが大半を占めるけど、浮かれていられない気持ちもあって……
それは、編入の理由が関係している。
お父さんは小さな探偵事務所をかまえていて、わたしの編入が決まったのは、あるところからの依頼があったからだ。
中一の冬休みが終わった頃──晩ごはんが出来たからとお父さんを呼びに仕事部屋へ行った時、書斎で封筒とにらめっこしているお父さんがいて……わたしは、どうしたのかと聞いた。
『実は匿名の依頼が来てな』
『匿名?……名無しってこと?住所は?』
『調べたところ、星原学園という中学校の住所が中に書かれていたんだが……』
ゆっくりとお父さんのもとへ近付くと、付箋に星原学園と住所がお父さんの字でメモされていた。
『中学校?』
『イタズラかと思ったけど文章を見るにそうではなさそうで、どうしたものかと考えてたんだ。基本、匿名の依頼は受けないしな』
『けど?』
『見過ごすのもどうかと』
腕を組み椅子にもたれるお父さんに、ダメもとで見ていいか、と封筒を指さしてみると、他言しないことを約束し、お父さんに依頼書を読ませてもらった。
そこには──