きらきらしてきれいだった【アルトレコード】
「詳しくはあとで。私も海に落ちてしまって、船はいません」
 言った直後、かおるはありえないものを見た。
 海面に立つヒレが、滑るように泳いでくる。

『人食いザメっているの?』
 昨日のアルトの質問を思い出し、かおるは青ざめた。

「まさか……」
「君、大丈夫?」
「サ、サメが……」
 かおるは慌てて泳ごうとしたが、片手に衛星通信端末を持っている上、水で服がはりつき、ライフジャケットもあるのでうまく泳げない。

 ひれが消えた。
 と思った直後、かおるの真横に現れた。

「た、助けてえ!」
 もうダメだ、と目を閉じた直後、声が聞こえた。

『救助要請を確認。要救助者発見。救難信号、発出』
 人工音声に、かおるは目を見開く。
 と、そこにはイルカのつぶらな瞳があった。

「大丈夫!?」
 通信端末からは北斗の心配する声が響く。
「は、はい……。この傷……サンゴくん!」
 かおるは驚いてサンゴを見た。
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