婚約破棄されたので王妃目指します

第1部 婚約破棄の告白

私、エリサ・ヴァルディアは公爵令嬢として申し分ない生活を送っていた。

「婚約も決まって順風満帆ね。」

母親とこうして紅茶を飲めるのも、あと何回か。

「公爵夫人になったら、夫を立てて……」

「はいはい、夫人として恥ずかしくないようにでしょ。」

私は微笑んで返した。

母親の決まった言葉も、今は楽しくて仕方がない。

結婚を控え、母親の言葉にいつも以上に耳を傾ける自分がいた。

彼女は確信していた。

セオドリックとの結婚は、運命のように決まっていているのだと。

家族との何気ない時間が、私にとってどれほど大切で、心安らぐひとときであるかを再認識させられる。

ふと、自分がこの家に生まれて幸運だったと思うことが多くなった。

公爵家の娘として、何一つ不自由のない生活を送り、家族と共に笑い合えることに感謝していた。
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