婚約破棄されたので王妃目指します
「セオドリック、どうしてそんなことを……?」

私は言葉を絞り出すように問いかけた。

胸の中で怒りと混乱が渦巻き、心が押しつぶされそうだった。

「愛し合っているんです。私達。」

代わりに答えたのは、アリシアだった。

彼女の穏やかな声が、私を更に苦しめる。

アリシアは微笑みながらセオドリックを見つめ、その視線は深い愛情で満ちていた。

その瞬間、私の心は凍りついた。

「いつの間に?」

私は声を震わせた。

自分とセオドリックが幼い頃から共に育ち、婚約を交わしてからも、順調に愛を育んできたと思っていた。

しかし、こんな形で裏切られるとは思ってもいなかった。

「彼女がリヴェラ家に来てからね。」

セオドリックが静かに答え、アリシアの手を握りしめた。
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