プリンセスティティンの宝石たちにおねがい!
 ビジュー王国に、きらきらの春がおとずれました。
 ティティンの部屋のまどべに、ウグイスがとまり、歌声を聞かせてくれます。
 ですが、うつくしいウグイスの鳴き声が、その日はなんだか、おちつかないようすに聞こえました。
「どうしたんだろう……?」
 そのとき、ティティンの部屋に、ノックの音がひびきました。
「ひめさま。とあるものが、ひめさまにお目通りねがいたいともうしております」
「……わかった」

 えっけんの間に行くと、ひとりの男の子がひざをついていました。
 大臣であるクレイが、あいずのように手をあげます。
 すると男の子は、ティティンへのささげものとして、旅のとちゅうでみつけた、めずらしいガラスのしなものをさしだしました。
 その手かがみや、グラスたちは、ステンドグラスというワザでできていました。
 いろいろな色のガラスで作られた、花や小鳥のもようがとてもきれいでした。
「ティティンさま。わたくし、勇者ユヴェールともうします。これから、海のむこうにあるゲマ国であくじをはたらいている、ゴーレムをたおしにまいります」
 ゴーレムとは、ドロでできた、とても大きなモンスターだと聞いています。
「どうか、ティティンさまの宝石のおちからを、わたくしにさずけていただき、勇気にかえさせていただきたいのです」
 ティティンは、ユヴェールにぴったりの宝石はないかと、かんがえます。
 宝石には、たくさんの数があります。
 二百種類以上もある、宝石のなかから、ユヴェールにぴったりの宝石はあるでしょうか?
「そうだ! これなら……」 
 ティティンが、両手をくんで、いのります。
 すると、カラフルなステンドグラスたちが、春の花たちのように、えっけんの間のじゅうたんに、咲きみだれていきます。
 それらは、小川のせせらぎのように、さらさらとまぜあわさっていき、春の野原の色の光となりました。
 光はたゆたいながら、ユヴェールのむねのなかへと消えていきます。
 すると、ユヴェールの心のおくそこから、あつい勇気がわきあがりました。
「ペリドットという宝石だよ。このさき、わるいことがおこりませんように、という願いがこめられているの」

~~~~~
 ☆ 宝石クイズ ☆
春のめぶきをうつしたような、さわやかなグリーンの宝石・ペリドット。
なんとよばれているか、わかるかな?
1 水の石
2 月の石
3 太陽の石

 せいかいは『3』だよ!
 8月の誕生石としても、ゆうめいなんだ!
~~~~~

 ユヴェールは、目を春の太陽にようにきらきらとさせ、ティティンに頭をさげました。
「ティティンさま。ありがとうございます。ひめさまのために、かならずやゴーレムをたおしてみせます」
 ユヴェールは、ティティンの目をまっすぐに見つめ、ちかいをたてます。
 そのとき、ティティンのなかにも、ある思いがめばえます。
 自分には、もっともっと、できることがあるんじゃないかと。
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop