何もかも失ったわたしに待ち受けていたのはイケメン達との極甘な同居生活でした
「…ん、」
「っっ!!」
薄ぼんやりと視界が開き、見たことのある景色があっという間にハッキリと広がった。
そして近くには人の気配が。
「翠さま…?」
「…っ、」
「…遣都さまっ」
思いっ切り顔を背けられてしまっているけれど、間違いなく遣都さまだった。
「えっ!?わたしっ?」
翠さまとつかささまと実家にいたはずなのにどうして…。
「き、君は、気を失った、らしいよ…。翠とつかさは、いま、買い物に出掛けてる…」
わたしと一定の距離を置いて、目も決して合わそうとせず、もぞもぞと遣都さまは説明してくれた。
「…え、」
実家で気を失った…?
窓の外を見れば夜の帳が下りてだいぶ経ったように見て取れた。
「じゃ、じゃあ、僕は…。2人ならすぐ帰ってくる筈だから…」
「あ、あのっ、」
そそくさと自室に帰ろうとする遣都さまを咄嗟に呼び止めた。