お別れの 選択


『うわぁ~ この靴かわいい〜!』

二人で買い物に来てたまたま見かけた靴だった
スニーカーなんだけどわたしの持ってるどの服にも似合いそうで一目惚れだった
まだ高校生だったわたしたちには即購入とはならないお値段にその時は指を咥えて見ていることしかできなかった

それから3ヶ月ほど経ったわたしの誕生日に拓人は、

「ほら、これプレゼント」

照れくさそうにかわいく包装された箱をわたしに渡す  驚いた素振りを見せながらも期待に胸を膨らませてたことを見破られないようにするわたし
つきあってから初めてのわたしの誕生日に拓人がくれたプレゼント

「ありがとー! なんだろ? 開けていい?」

目をキラキラさせてたであろうわたしはその眼差しを拓人に向ける
拓人が優しく頷いたのを確認して丁寧に包装紙を剥がしていく 出てきたプレゼントの箱を見て驚くわたし

「これ!! あの時の靴!! 覚えててくれたんだ!」

プレゼントはあの時二人で行った買い物で見つけてた靴だった
わたしは箱から靴を取り出して拓人に見せる

「すっごい嬉しい! 靴も嬉しいけど 拓人が靴のことを覚えててくれてたのがすごく嬉しい!! ありがとう!!」

本心からの言葉だった
わたしの喜び具合に満足した拓人の表情がすごく嬉しそうだったの今でも覚えてる


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