クールな同期は、私にだけ甘い。

第6話 打ち明ける真実


あの日以来、私と萩原くんは、地域活性化のためのデジタルプラットフォーム開発に没頭する日々を送っていた。

萩原くんは、的確な指示と深い洞察力で、常に私をリードしてくれた。

彼が教えてくれた問題解決の手法で、課題の根本原因を洗い出し、具体的な改善策を次々と生み出していく。

私は彼の隣で、ひたすら食らいつくように、新たな知識とスキルを吸収していった。

萩原くんの厳しい言葉も、私の成長を願うゆえだと、今でははっきりと理解できた。

「桜井、このサイト構成じゃ、ユーザーは目的の観光情報にたどり着けない。もっとシンプルに、直感的に操作できるサイトに設計し直そう」

「うん、分かった。具体的な改善案をいくつか提案するね」

時には、私のデザイン案が容赦なく修正されることもあった。

悔しさに唇を噛みしめることもあったけれど、萩原くんは決して突き放すことはしなかった。

隣に座り、どうすればより良くなるのかを、根気強く一緒に考えてくれた。彼の熱意が、私のやる気を奮い立たせる。

少しずつ、だけど着実に、ウェブサイトは改善されていく。ユーザーテストの結果も、回を重ねるごとに、どんどん良くなっていった。
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