心理カウンセラーと傾国美男(イケメン)と社内公募婚~導きたいのに私が甘く導かれてます~
こんな本物とも分からない占い師に結構なお酒代を貢いでる彼は…

ーバカなのか素直なのか?

目を閉じて集中しカードを回す彼を見つめる。

こんなイケメンに惚れられて嫌な気はしないし?
お金持ちだし?
お酒も強い!

「先生どうした?」

急に目が開いてバッチリ目が合ってしまった。
今からすることに少し罪悪感が湧いてくる。
ダメダメ 絆(ほだ)されたら!

「思ってる方と結ばれる為には…しゃ…お見合いみたいな物はやめるべきかと」

つい社内公募とか言いそうになった。
それに何だか無理もある気もする。

「お見合い…?あぁ、あれか。やめないとダメかな…?」

そうそう。
意味のない社内公募のことです。
そんなのやめてどうぞ好きな人と結ばれて頂きたい。

「ダメ、絶対ダメ…です。自然と出会って結ばれるべきです!」

「そうか…うーん…」と何かブツブツ言ってる。

「その好意を持たれてる方と先を考えてみては」

「それはそうなんだけど…」

歯に衣着せぬ言い方は自信ありありな彼にしては珍しい。
次期社長になりたいのなら社員との結婚が絶対条件だったっけ。

(その件はまたどうにかするとしよう!後回し!)

他は…月のカード見た目は良いけど。
小さな嘘。軽いスリルを味わう。少しの失敗。過去の出来事に影響される。

「何かその人に嘘を付いてます?」

「嘘…うーん、そう言えるのかな」

何の嘘とかそんなとこまで分からない。
そこに興味はない。

「本当のことを話したいけど避けられるのが、まぁ…嫌で」

切ないこの表情…
写真とか…SNSとかに上げたら絶対バズる!
恋する男良い!

「避けることはないと思いますよ!そのまま距離を縮めましょう」

いつものお酒代分は慰めたと思う。
満面の笑みで近々来る連絡(公募のお断り)を待つことにしましょ。
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