心理カウンセラーと傾国美男(イケメン)と社内公募婚~導きたいのに私が甘く導かれてます~
やっぱりこんな人。
優しいとか思った自分をボコボコにしたい。

「ジタバタするな」

急にまた優しくシーツを私に掛けてトンとかされたらキュンとするじゃないか!!
どちらかと言えばいつもツン100%なのに今日はツン99.999でデレ0.001の日。

「暖かいです」

「そうか。なら良かった」

本当に暖かくて何も聞かない彼の声に優しくてホッとする。

「仕事を始めた頃、相談者の男性との仲を勘違いされてお相手の女性に襲われたことがあるんです」

もう2年も前のことだけど相談は人を間違えた方向にも導いてしまう。
適度な距離感と自分では思ってはいても周りから見たら近かったんだと思う。

「んっ、くっくく苦し」

「安心して寝ろ」

ギューッと抱きしめてくる腕が強くて胸元に顔が押し付けられた。
トントンと胸元を叩くと腕が少し緩まって気持ち良い空間に私は目を閉じた。


ー♪♪…


「ん…朝…?」

「早すぎ」と隣に寝ていた彼が呟く。
寝ぼけた私には何が何なのか分からない。
ただ部屋のロックが解除された音が聞こえた。

「専務、新山先生、お邪魔でしたか…」

部屋のドアが開き霧島さんは私達を見るや否や微笑みを浮かべた。

「…っ?!邪魔なわけないです。これは不可抗力で…どうして入ってこれたんですか⁈」

「少々コネを使いました。仲がよろしいようで何よりです」

本当に寝てただけなのに言えば言うほど墓穴を掘りそうで黙りこんだ。
腰に回された腕が私を解放しないんだから何を説明しても無駄だと諦める。

「疑われます」

こっそり彼の耳元で囁くと余計に力が入って離そうとしない。
この状況って2人の仲(彼と霧島さん)を壊しかねない。
彼から逃れようとするけど離れない。

「疑われたくないのか?」
「そりゃ疑われたくないですよ」

三角関係だと思われたくもない。
嫉妬は凶器になりかねない。
それを身を持って知ってる。
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