心理カウンセラーと傾国美男(イケメン)と社内公募婚~導きたいのに私が甘く導かれてます~
かき集めたままのカードはそのままで言い訳が思い当たらない。

「あの!」
「せんこ先生今日休みだもんね」

凛さんはシレっとした顏してグラスに専務のウイスキーを作りコースターに置いた。

「知らなかった?せんこ先生タロット教室もやってんのよ」

教室?
どういう事?
ウインクされて…そうか。

「私!そう!生徒なんです。教えて貰ってって…?」

苦しいくらいの嘘を見透かしたように私の頬に軽く触れ隣の席に座る。

「好きじゃない」「結婚する気ない」とはっきり言った相手と隣同士の席は
気まずくて仕方ない。

「ハルにしては早い時間に来たわね」

この微妙な雰囲気に割って入ってくれたのは凛さん。
絶妙で不自然さを感じないこのスマートさをるる姉にも学んで欲しい。

「近くに用事があったから寄ってみた。そうだ先生に相談」

「相談?」

「この色とこの色どっちが良い?」

ネクタイ2本を手にカウンター席の間を詰めて聞いてくる。
さっきの私の言葉は彼には聞こえてなかった?と思えるくらい自然にスルーされてる。

「霧島さんに聞いてみては?」

こう霧島さんが胸元にネクタイを持って行って。
2人が並ぶと画になると思う!
胸がキュッとなったのは気のせい。
< 38 / 55 >

この作品をシェア

pagetop