心理カウンセラーと傾国美男(イケメン)と社内公募婚~導きたいのに私が甘く導かれてます~
あとに続く言葉なんて出て来ない。
傷つけた。
カウンセラーが聞いて呆れる。

「失恋したような顏してるわよ」

凛さんに渡された鏡の中には今にも泣きそうな私の醜い顏。
霧島さんに嫉妬したのは私。
困るとか言いながらも私の気持ちは傾国のイケメンに傾いてたんだと思う。

「これで良かったんです。望んでたことだったから」

「ちーがそう言うんなら何も言わないけど。悪かったと思うなら謝るのは子供でもすることだからね」

今の私は子供以下だ。
自分でも嫌と言うほど分かってるけど破棄されて今さら謝れない。

…ヴーッ…

マナーモードの着信にディスプレイには“専務”の文字。
もう関係ない私への着信じゃないのは分かる。
出るしかない携帯を持ち店の外に出た。

『もしもし』

「はい」

相手はさっき終わった相手。
それなのに普通に接しないといけなくて辛い。

『先生休みなのにすまない。今何処にいる?』

今?

「店に居ます」と言えず黙り込む。

『今から送る場所に来てくれないか?』

「今からですか?」

『来るまで待ってる』

それだけ言うとプツッと携帯は切れてその代わりメールが届きその場所に目を見開いた。
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