絆の光は未来へ

夢への一歩:光希の行動

あゆかの学習意欲とリハビリへの真摯な姿勢を見るたび、光希の心には温かい喜びと、同時に現実的な課題への懸念がよぎる。

しかし、蓮の言葉が彼を支えていた。

「リスクがあるからって、全てを諦めさせるのが、本当にあの子のためになるのか?」

あゆかの夢を、彼女自身の生きる意味を、自分が全力でサポートすると決めたのだ。俺のエゴで引き止めるのは間違ってる。

ある日の午後、光希は医局でパソコンに向かっていた。

開かれているのは、あゆかが通っていた看護学校のウェブサイト。彼は、休学中のあゆかの復学について、学校側との連携を模索していた。

「看護学校に、現在のあゆかの病状と回復状況を正確に伝え、復学に向けてどのようなサポート体制が必要か、具体的に相談する必要がある」

光希は、他職種の医療従事者とも密に連絡を取り、あゆかの現在の能力と、看護師として求められるスキルとのギャップ、そして今後のリハビリでどこまで改善が見込めるか、詳細な資料を作成した。

特に、高次脳機能障害の後遺症については、記憶・注意・遂行機能の評価結果を数値化し、段階的な改善計画を添付した。

彼は、あゆかに最適な復学プランを立てるため、複数のシナリオを考えていた。
< 153 / 284 >

この作品をシェア

pagetop